「他の利用者の声や独り言」がつらい…言えない悩みの原因と心を守る対処法

はじめに:誰にも言えない悩み

こんにちは!就労継続支援A型事業所ONE STEP利用者のしおりぃです。

A型事業所で働く中で、以下のように悩んでいる方はいませんか?

  • 「作業中、隣の人の独り言や急な大きな声にビクッとしてしまう」
  • 「イライラして机を叩いたり、不機嫌を全身でアピールする人に恐怖を感じてしまう」

こういった環境で、作業に集中することができずに帰宅後はぐったりしてしまう……。
また、疲れを翌日まで引きずってしまい、そのまま無理をして体調を崩してしまうこともあります。

「同じ事業所で働く仲間だから、理解し合わないといけないのに」
「自分も配慮を受けている立場なのに、人の特性に文句を言うなんて最低だ」

そんな風に自分を責めてしまい、誰にも言えないまま疲れ果てている方もいるのではないでしょうか?

まず一番にお伝えしたいのは、「周囲の音がつらい」 と感じるのも 「あなたが抱える大切な困りごと」 の一つであり、決してわがままや冷たい人間だからではないということです。

この記事では、周囲の障害特性に疲れてしまう理由を整理し、自分自身の心と体を守るための具体的な対処法や事業所への相談テクニックを解説します。


なぜこんなに疲れてしまうのか

同じ空間で働く利用者の声や音に対して、人一倍ストレスを感じてしまう背景には、明確な理由があります。

1. 聴覚過敏や環境刺激への敏感さがあるから

発達障害(ASDやADHDなど)や精神疾患の特性として 「聴覚過敏」 を持っている方は少なくありません。
聴覚過敏の方は脳のフィルター機能が働きにくく、周囲の会話や独り言、キーボードを叩く音などの環境音がすべてダイレクトに飛び込んでくるため、人一倍脳が疲弊してしまいます。

2. 「いつ大きな音が出そうか」という緊張状態が続くから

予測できないタイミングで大きな声や音が出ると、人間の自律神経は緊張状態(交感神経が優位な状態)になります。
「次はいつ声を上げるだろう」 と無意識に警戒し続けるため、作業をしているだけで全身に力が入ってしまい、激しい疲労感につながります。

3. 「お互い様だから受け入れなきゃ」という心理的プレッシャー

「自分も自分の特性を受け入れてもらっているのだから、相手の特性も受け入れなければならない」という思い込みが、自分を追い詰めてしまいます。
しかし、「理解すること」 と 「我慢して耐え続けること」 は別です。

今すぐ自分でできる「心を守る」静かな対策

事業所に相談する前に、まずは自分自身で刺激を減らす工夫をしてみましょう。

1. 物理的に音を遮断・軽減する

  • ノイズキャンセリングイヤホン
    周囲の雑音(エアコンの音や生活音)をカットしつつ、必要な指示はある程度聞こえる便利グッズです。
  • イヤーマフや遮音耳栓
    聴覚過敏用のイヤーマフを着用することで、音の衝撃を和らげることができます。

※イヤホンや耳栓を着用して作業してもよいかは、事前に事業所のスタッフさんに確認を取りましょう。

2. 視覚的な刺激をカットする

音だけではなく、周囲の動き(頻繁な離席や大きな身振り手振り)が視界に入ると脳の疲労が増します。

  • 卓上パーテーションの設置:自分のデスクに簡単な仕切りを立てる
  • 視界を狭める工夫:帽子(キャップなど)を深めにかぶって周囲の動きを視界に入りにくくする

3. 休憩時間の過ごし方を見直す

作業時間だけでなく、休憩時間も音が気になる空間に居続けると脳が休まりません。

  • 1人で過ごせる静かなスペース(別室、屋外、非常階段付近など)を探して過ごす
  • 休憩中は目を閉じ、耳栓をしてしっかり脳の緊張をほぐす

我慢にはいつか限界がくる。事業所に相談を

「他の利用者のことをスタッフに話したら、悪口だと思われないだろうか」と不安になるかもしれません。しかし、A型事業所は 「障害のある人が安心して働くトレーニングをする場所」 です。環境調整を求めることは、利用者の当然の権利です。

誰も傷つけずに、自分の困りごととして事業所に相談する際のポイントを紹介します。

個人への攻撃ではなく「自分自身の症状・効率」として伝える

相談するときは「〇〇さんの声がうるさいです」という伝え方は避けましょう。
〇〇さんを排除したいわけではなく、「自分の体調や作業効率に影響が出ている」 という主旨で伝えるのがコツです。

❌ NGな伝え方

「隣の〇〇さんの独り言がうるさくて集中できません。注意してください」

⭕ OKな伝え方

「最近、音の刺激に対して敏感になってしまっていて、作業中に強い疲労感や頭痛が出るようになってしまいました。長く安定して働き続けるために、座席の配置や耳栓の使用についてご相談させていただけないでしょうか」

事業所に提案できる具体的な配慮の例

  • 座席の変更:壁際の席、端の席、静かに作業するメンバーが多いエリアへの移動
  • ノイズキャンセリング器具の使用許可:作業中の耳栓やイヤーマフの着用
  • 作業スペースの仕切り設置:集中ブースやパーテーションのある席の利用

おわりに:自分を守る選択は決して「冷たいこと」ではない

他人の障害特性がつらいと感じたとき、あなたは「自分が冷たい人間なんじゃないか」と悲しくなるかもしれません。

ですが、配慮が必要なのは相手だけではなく、あなた自身も同じです。
あなたが我慢し続けて体調を崩してしまったり、退職に追い込まれてしまったりしては意味がありません。

「相手の特性を理解・尊重すること」 と 「自分が我慢して耐え忍ぶこと」 はまったく違います。

自分を守るための環境調整は、あなたがその事業所で長く、穏やかに働き続けるための前向きな一歩です。どうか独りで抱え込持ちすぎず、まずは信頼できるスタッフさんやサビ管(サービス管理責任者)さんに、今の悩みを打ち明けてみてくださいね。

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