うつ病のあるヒラヤマの就職について │ A型利用者のリアルな声

一般就職は、今も遠く感じることがあります

 一般就職のことは、ずっと気になっていました。  
 働きたい気持ちはあります。  
 でも、その気持ちだけで前に進めるわけではない日もあります。
 
 ヒラヤマはうつ病があります。  
 朝から体が重く、通所の準備だけで疲れてしまう日があります。  
 外から見れば普通に見える日でも、内側ではかなり無理をしていることがあります。
 朝起きること。  
 着替えること。  
 外に出ること。  
 人と話すこと。 
 作業に集中すること。  

 こうした一つひとつが、何でもない日もあれば、とても難しい日もあります。
 以前のヒラヤマは、一般就職を自分とは少し遠いもののように感じていました。  
 毎日安定して動ける人が目指すものだと思っていたからです。

 でも、A型事業所で過ごすうちに、その見え方は少し変わってきました。  
 動ける日もある。  
 動けない日もある。  

 その波の中で、それでも働くことを考えている人もいる。  
 今は、そんなふうに思えるようになってきました。

A型事業所で働くことの意味

 A型事業所は、すぐに一般企業で働くことに不安がある人にとって、大切な場所だと思います。  
 特にヒラヤマのように、うつ病があって調子の波が大きい場合、いきなり一般就職を目指すのは負担が大きくなりやすいです。
 A型事業所での日々は、派手ではありません。  
 でも、だからこそ意味があると感じています。  
 決まった時間に通うこと。  
 体調を見ながら仕事を続けること。  
 しんどいときに無理をしすぎず、必要なら相談すること。  
 そうした積み重ねが、働くための土台になっていきます。

 うつ病があると、できなかったことばかりに目が向きやすくなります。  
 少し集中できなかっただけで、自分はだめだと思ってしまう日もあります。  
 それでも、完璧ではない自分のままで、どう働くかを考えられる。  
 そのことが、A型事業所で過ごす意味のひとつだと思っています。

主な仕事はブログ記事作成です

 ヒラヤマがA型事業所で担当している主な仕事の一つは、ブログ記事の作成です。  
 記事の構成を考えたり、見出しを整えたり、読者が知りたいことを分かりやすく整理したりする仕事です。

 ブログ記事作成は、ただ文章を書けば終わる仕事ではありません。  
 何を先に伝えるか。  
 どんな言い回しなら読みやすいか。  
 読者はどこでつまずくか。  
 そうしたことを考えながら、順番や言葉を組み立てていきます。

 うつ病があると、頭の中がうまくまとまらない日があります。  
 考えが散ってしまう日もあります。  
 昨日なら決められた言葉が、今日はなかなか決まらない。  
 そんな日もあります。
 一つの見出しを考えるだけで時間がかかることもあります。  
 短い一文なのに、何度も止まってしまうこともあります。  
 そういう日は、自分には向いていないのではないかと気持ちが沈みます。

 それでも、少しずつ形にしていく中で感じたことがあります。  
 自分は何もできていないと思う日でも、実際には少しずつ仕事を進めていることがあるということです。  

 下書きを作る。  
 構成を直す。  
 言葉を入れ替える。  
 そうした作業の積み重ねで、一つの記事ができあがっていきます。

 この仕事を通して、文章を書く力だけでなく、情報を整理する力や、相手に伝わる形を考える力も少しずつ身についてきたと感じています。  
 自分では見えにくくても、積み重ねたものが形になっている。  
 そう思える瞬間があります。

閲覧数が多かった記事ベスト5

 ブログ記事作成の仕事の中で、特に印象に残っているのは、実際によく読まれた記事があったことです。  
 数字として結果が見えたとき、自分の仕事がちゃんと誰かに届いていたのだと感じられました。
 うつ病があると、自分のやってきたことまで小さく見えてしまうことがあります。  
 何かを完成させても、たいしたことではない気がしてしまう。  
 少し評価されても、たまたまだと思ってしまう。  
 そういうことがあります。
 だからこそ、記事が読まれたという事実には意味がありました。  
 しんどさがある中でも、考えて、書いて、整えて、形にしたものが、実際に誰かに届いた。  
 そのことが、自分の中に静かに残りました。

一般就職について、今のヒラヤマが思うこと

 正直に言うと、一般就職は今でも怖いです。  
 働きたい気持ちはあります。  
 けれど、うつ病がある以上、気持ちだけでは進めないことも分かっています。
 調子のいい日なら、少し先のことまで考えられます。  
 でも、気分が強く落ちる日は、通所することだけで精いっぱいになることもあります。  
 そういう日に就職のことを考えると、自分には無理かもしれないという考えに引っ張られやすくなります。
 たぶん、ここがいちばん難しいところです。  

 働きたい気持ちは本物です。  
 でも、不安も本物です。  
 前に進みたい気持ちと、もう動けないと思う気持ちが、同じ頭の中に並ぶ日があります。

 だからヒラヤマは、一般就職を勢いでつかみにいくものとは考えていません。  
 無理をして急ぐのではなく、今の自分に合った形で考えていくものだと思っています。  
 続けられること。  
 無理をしすぎないこと。  
 相談できること。
  そうした条件も含めて、自分に合う働き方を探していきたいです。
 A型事業所での経験、とくにブログ記事作成の仕事は、そのための土台になっていると感じています。  
 文章を書く力だけでなく、相手のことを考える力、情報を整理する力、最後まで形にする力も身についてきました。
 以前のヒラヤマは、自分には何もないような気がしていました。  

 でも今は、少なくとも積み重ねてきたものはあると思えるようになってきました。  
 それは大きな自信ではありません。  
 けれど、何もないわけではない。  
 そう思えることは、ヒラヤマにとって小さくありません。

 これからも、調子の波はあると思います。  
 思うように動けない日もあるはずです。  
 それでも、できる日に少し進めて、難しい日は立ち止まりながら、自分に合った形で一般就職を考えていきたいです。

 大きな一歩ではなくていいと思っています。  
 今の自分を雑に扱わないこと。  
 できることを少しずつ積み重ねていくこと。  
 ヒラヤマにとっては、それがいちばん現実的な進み方です。

卒業から次のステップへ向けての気持ち

 「卒業」という大きな節目を迎え、今、ヒラヤマの心にあるのは感謝と、少しの緊張、そして確かな希望です。
 A型事業所で過ごした時間は、単に働くスキルを身につけるだけの場所ではありませんでした。
 「自分にもできることがある」「誰かの役に立てる」という自信を取り戻し、自分自身の特性と向き合いながら、一歩ずつ歩みを進めるための大切な準備期間でした。
 新しいステージへ進むことは、正直に言えば不安もあります。
 しかし、ここで得た「継続できた」という実績と、支えてくれた方々の顔を思い出すと、不思議と勇気が湧いてきます。
 これからは、ここで培った基礎を土台に、自分らしいペースを保ちながら、社会という広い海で一歩ずつ自分の居場所を広げていきたいと思っています。

A型を利用する方・検討している方へのメッセージ

 今、A型事業所で日々を過ごしている方、あるいはこれから一歩を踏み出そうとしている方へ、ヒラヤマから伝えたいことが3つあります。

「自分のペース」を一番大切にしてください

 周りと比べて焦ってしまうこともあるかもしれません。
 でも、一番大切なのは「昨日の自分」と比べてどう歩んでいるかです。
 休むことも、ゆっくり進むことも、すべてがあなたのステップアップに必要なプロセスです。

事業所は「準備」と「挑戦」の場所です

 ここは失敗しても大丈夫な場所です。むしろ、ここでたくさん試行錯誤をしてください。
 苦手なことを見つけるのも一つの成果ですし、得意なことを見つけるのは大きな武器になります。
 スタッフの方を頼りながら、自分に合った「働き方」のヒントをたくさん見つけてください。

あなたの可能性を、あなたが信じてあげてほしい

 「自分には無理かもしれない」と感じる日があるかもしれません。
 でも、今日ここに通えたこと、パソコンに向かえたこと、誰かと挨拶を交わしたこと、その一つひとつが素晴らしい前進です。
 卒業した今だからこそ断言できます。
 A型事業所での日々は、必ずあなたの未来を支える力強い根っこになります。